平成18年10月に九州大学北海道演習林で発生した低気圧による風害について

扇 大輔, 長 慶一郎, 山内 康平, 大崎 繁, 田代 直明, 古賀 信也

研究成果: ジャーナルへの寄稿学術誌査読

抄録

平成18年10月7日午後から8日午前中にかけて台風並みに発達した低気圧により九州大学北海道演習林に大規模な風害が発生した。今後の資料とするため,ここではその被害概要についてまとめた。被害発生時,北海道演習林内では主に北ないし北北東方向から最大風速10m/s以上,瞬間最大風速20m/s以上の風が吹いたと推定された。被害は北海道演習林のほぼ全域にわたり発生し,被害面積158ha,被害推定本数48,481本,被害推定材積21,284m3に達した。今回の被害の特徴として,カラマツを中心とした針葉樹人工林,とくに40年生以上の壮齢林に大規模な風倒被害が発生したこと,被害が北東斜面の林分に集中し,風向とほぼ一致したこと,カラマツ林の被害形態は「根返り」が最も多く,次いで「傾斜・幹曲がり」で,「幹折れ」の被害はわずかであったこと等が挙げられた。
寄稿の翻訳タイトルWind damage at Ashoro Research Forest of Kyushu University caused by low pressure in October 2006
本文言語日本語
ページ(範囲)28-36
ページ数9
ジャーナルBulletin of the Kyusyu University Forests
0
93
出版ステータス出版済み - 3月 2012

引用スタイル