戦時期の日本における朝鮮人労働者についての再検討: 世界遺産への登録で浮上した論点をめぐって

Research output: Contribution to journalArticlepeer-review

Abstract

戦時期の労務動員により日本で働くこととなった朝鮮人労働者について、基本資料である大蔵省管理局編『日本人の海外活動に関する調査』を再検討し、通説の修正を迫った論文。通説では、朝鮮人労働者の延べ人数を、総数と誤解した見解が広まっていた点、労務動員の制度自体は出稼ぎを前提としたものであったが、その前提自体が朝鮮半島からのプッシュ要因と大きく齟齬を来たしていたために、結果として現場での無理な募集を促していた点、官僚が出稼ぎという大前提を崩さずに微修正で留めようとして問題を大きくした点などを明らかにした。
Original languageJapanese
Pages (from-to)21-34
Number of pages14
Journal福岡地方史研究
Issue number54
Publication statusPublished - Sept 2016

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