Abstract
近年、家族内に施設入所した要介護者を有する家族介護者の経験に大きな関心が寄せられている。本研究では施設ケアスタッフから家族との関わりの実際とそれに関連する要因を明らかにすることを目的とした。調査は2006年1月~2月に自記式質問紙を施設に持参して配布し、郵送により回収した。分析対象は275人の介護保険施設ケアスタッフであり、家族への関わりを従属変数とした分散分析をおこなった。「入所者の身体・精神面や生活について知らせる」は6~7割が実施し、6割以上が家族と信頼関係ができていると回答した。しかし「介護に巻き込むよう関わる」「絆を保つ役割を果たす」の実施は約4割、「家族から相談を受けている」と回答したのは3割強であった。家族への関わりに対して、施設ケアスタッフの性別・職種や雇用形態とは関連がみられず、認知症者割合の高さ、ベッド稼働率の低さ、経験年数の長さと関連していることが明らかとなった。
Translated title of the contribution | Care provider's approach to family of the old people living at Japanese long-term care facilities |
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Original language | Japanese |
Pages (from-to) | 19-28 |
Number of pages | 10 |
Journal | 大阪大学看護学雑誌 |
Volume | 16 |
Issue number | 1 |
DOIs | |
Publication status | Published - Mar 2010 |